1 航行
06:00 奄美大島・古仁屋港を出でて、徳之島・亀徳新港(漁港)へ向かう。あまみおおしま
曇天、南西の風弱く(1~3m/sec)、波も穏やかな中での出港であった。ところが、だんだん、風、波も高くなり、徳之島に近づくにつれ南西の風約7~8m/sec、波もかなり大きくなった。
13:15 徳之島・亀徳新港(漁港)に接岸す。
航行距離 33.7NM 航行時間 7時間15分
平均速度 4.6KT
2 トピックス1
徳之島に近づくにつれ、風、波がひどくなった。Lady Luck は自動操縦で快調に進む。大きな波に乗り上げ、波の頂点に立った瞬間、頭を下げ、波の谷に突っ込みドンとバウをたたいた。今までにない大きさだ。「ハハン」と思っていたら、地球が横に動き始めた。そんなはずはない。船が回っている。ティラーに飛びつき、進路を修正する。
大した風、波ではないが、この2個が重なると、どうなるかわからない(真向いの風 、1 ポン) 。桑原桑原。
バウをたたいた衝撃で、オーバイの取り付け金具が外れた。
ティラーをA太郎船長に渡す。
3 トピックス2
A太郎船長がバウの窓が破損していないか調べてくれと言う。船内を覗くと、バウキャビンに水が滝のように入っている。船内に飛び込む。波から抜けると浸水は止む。バウの窓は正常。バウキャビンの次のトイレの床は水浸し。一瞬、トイレからの逆流かと思い、トイレをのぞき込む。静かである。再度、バウの窓を調べる。2個のロックレバーが外れ、窓がかすかに空いている。ロックをかける。何回かバウをたたいた時に、片方が外れ、もう片方が外れ、今回、バウをたたいた瞬間に全開となったようである。
海水により、バウキャビンのマットまでずぶ濡れ。
バウキャビンはA太郎船長の居室である。当然、キャビン内はずぶ濡れ。衣類はすべて、ずぶ濡れ。「ああ」。
4 トピックス3
接岸後、漁協へのあいさつを済ませ、船内の整理である。被害はA太郎に集中。
濡れたものは外に出し、船内は清掃。バケツ1個分の水を処理。
とりあえず、乾かすものは全てデッキへ。
当日のこの地の天気は曇りなれど、雨はショボショボ。
ところがです。突然の豪雨。
大急ぎで取り込むも、デッキ上の物は、またずぶ濡れ。
バウキャビンの窓は開いていたため、キャビン内はずぶ濡れ。
メインキャビンの窓も開いていたが、被害はそれほどでもない。
総括すると、A太郎がダブルパンチを受けた。
5 ビールがない
ビールは買うタイミングが難しい。
Lady Luck は電気式のクールボックスを装備している。
これが有効なのは、航海後数時間であり、缶詰となった時は用をなさない。
従って、入港後に冷えたビールを買うことにしている。
今回、クールボックスには350ml 3本であた。ビールが足らない。
傘を持ってビールを買いに出かける。無い。どこを探してもない。コーラ、ジュース類だけである。まことに健全な町である。携帯を忘れた。探しようがない。
一度船に帰る。携帯に向かい、コンビニと叫べば、コンビニがグーグルマップに表示される。便利な世の中である。なんだ。さっき行った近くにあるではないか。携帯を持って出かける。無い。新規開店のローソンがあるが、開店まで、10日以上ある。
近くの人に聞く。携帯表示のコンビニは、ローソンであり、名前を変えて開店とのこと。1~2km先にコンビニがあるとのこと。そんなに歩けない。困った。禁断症状が出てきた。
危ない。船に帰って、ワインを飲む。ああ、ビールが飲みたい。
6 風呂がない
A太郎の持ち物は全てずぶ濡れである。風呂に入りたがっている。当然である。この町には、サウナがある。銭湯はない。A太郎はホテル(旅館)に片っ端から電話をするが、満室を理由に断られ、サウナを教えられる。島の子供たちの選抜競技会が開かれているためである。船からサウナ、買い物等まで徒歩20~30分である。A太郎は出かける。この男は、ビールを選んだ。
サウナは定休日であった。さすがA太郎、さっきのホテルに乗り込み再交渉。風呂に入る。
7 亀徳港
亀徳港は、本港、新港、漁港に分かれている。Lady Luckの向こう側が新港。写真は本港。
8 写真
写真は、奄美大島・古仁屋港を出港した直後の静かな海峡。